CEOを狙う新手の詐欺にご用心 via Linkedin

ある日突然一通のメールが届く。

「ハロー、私は香港にある〇〇銀行のマネージャーである〇〇と申します。あなたと仕事の話しで色々とコラボレーションができると思いますので議論したいです。私はLinkedinであなたに仮名を使って友達申請をしており私たちはすでにLinkedinで繋がっていますので、チェックしてみてください。」

Linkedinはそこまで活用していなかったことと、ビジネスで関わった外国人やその先の関係者といった繋がりでだいたい構成されていたので、「外国人ビジネスパートナーの誰かの友人」といった認識でそのメールを最初に受け取った。

「こんにちは。私は今〇〇という会社の代表をしているNishidaです。こんな事業やあんな事業などを今手がけています。つらつらつら・・」といった具合に簡単な自己紹介。
「どんな仕事でコラボできます?」と最後に送ったところ、長文が帰ってきた。

「実は、、以前私のクライアントに “リチャード・ニシダ”という香港のホテル王の富豪がおり、その方が不幸なことに10年前に事故で亡くなってしまいました。彼には20億円のデポジットが我々の銀行の彼の口座にまだ残っており、それがあと1ヶ月で未使用の期間が10年経ってしまい、その20億円を全てを香港政府に没収される法律の元、このデポジットが全て無くなってしまいます。
つきましては、名字が同じあなた(ニシダ)を遠い親戚という形をとり、私(マネージャー)の方でそのような書類等の手続きをとり、優秀な弁護士も用意しましたので、あなたにぜひ協力頂きたいのです。あなたは銀行口座を教えて頂ければ、数日後にはあなたの口座にお金が振り込まれますので、その後にそのお金を折半しましょう。」




といった具合の大変魅力的な話しが、メールに添付された口座の取引履歴と共に突然舞い込んできたのでした。

念のため(というかこんな美味しい話しは怪しすぎるので)本人に確認メール。
「私はリチャード・ニシダを全く知らないのだけれど大丈夫なの?」と。

すると、
「全く問題ない。そのための手続きはぬかりなくやっているし、そのために優秀な弁護士もいる。私も立場が危うくなるので、慎重にかつ的確に社内で進めているんだ。7日以内にこのプロジェクトは終わる。私も家族に良い思いをさせたいと思っているし、このプロジェクトが一生を左右するだろうから私も人生をかけている。あなたもそれ相応の覚悟をしておいてほしい。」




そして、
「私達の信頼を作るためにも私のIDを添付しよう。」
とのことで、彼女の社内で使っているIDが送られてきた。

一見、某銀行のロゴマークが入っている口座の取引通帳や、本人の写真付きのIDなど、本当に彼女が存在しその銀行に在籍していると思わせるような証拠書類を送られてきているので、信じてしまう部分もある。
実際にこの方の名前をLinked Inで検索したところ、本当に職種と写真とが一致するユーザーが出てきた。

しかし、、最初の段階でプライベートとは言え、誰でもすぐにアカウントをとれてしまう@gmail.comのメアドで連絡が来たことがすでに怪しく、決定的だったのはそのあとに、「あなた個人のIDを銀行のカスタマーサポートセンターにまずは送ってほしい」と言われて提示されたメールアカウントが、よーく見ると@マーク以降のドメインがその銀行の名前の一文字抜けているアドレスになっており、明らかに別のアカウントへ誘導しようとしているのがわかってしまった。

まぁそもそもこんな訳の分からない美味しい話しなど、信頼しなければ良い話しだしシカトすれば良い話しなのだが、実は知人がこの詐欺の手口に引っかかってしまい、600万円を指定された相手の口座に振り込んでしまったのだ。

そのこともあり、どういう手口でステップを踏んでいくのが見てみたかったのだが、さすがに「あなたのIDをメール添付で送ってほしい」というところで、IllustratorやPhotoshop使って偽造してまで提出するまでは出来ないなと思い、ここで断念。



その後のステップをざっくりと聞いたところ、「もう20億円引き落とす手順は全て終わって、あとは引き落とすだけなのだが、その前に手数料として600万円を振り込まないと引き落としができないので、指定の銀行口座に振り込んで欲しい」という展開になるのだそう。

言われたように振り込んだ後、結局その20億は入金されることもなく、振り込んだ600万円はその銀行に問い合わせても当然知らないので返ってくることもなく泣き寝入りするしかなかったとのこと。

信じてしまいそうないくつかの銀行関連の証明書や問い合わせ先など、たしかに巧妙な部分もあるし、お金に窮してる状況ならもっと信じてたかもしれない。。
念のために、本人のLinkedinを検索して確認しても良いかもしれない。「あなたはこういうメール送ってきてますか?」と。
この詐欺チーム?は、Linkedin内の実名で登録している銀行に勤めているユーザーを勝手にピックアップして名前や写真などのプロフィールを使っているようだ。
現に、この手のメールは自分だけでもあと2件来ている。
ちなみに1通は “ホテル王のリチャード・ニシダ” ではなく、”メディア王のヨー・ニシダ”だった。(こんな親戚本当に求む)



原因を考えてみた。
なぜ急にこんなメールが最近立て続けに届くようになったかというと、おそらくLinkedinのプロフィールを”CEO”に変更したからだと思う。現に周りのCEOや会社の代取の人たちが被害に合っていたり、この手のメールが頻繁に届いているようだった。

CEOを狙った新手の詐欺。CEO詐欺。知らないCEOの皆さんは今後も要注意が必要だ。









ただ、どのみち最後のステップの “600万円の振込” で断念せざるを得ないことになってたろうけど。

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